━━【2010年6月4日金曜日】━━━━━━━━━提供 モーニングスター━━

         『 朝 イ チ 株 式 情 報 』

http://www.morningstar.co.jp/
━━━━━━━━━━━━━━( 毎週火曜日から土曜日の早朝 配信 )━━


 ━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 [1]<ホットストック>【千趣会】10年12月期は黒字回復、増配を計画
 [2]<ホットストック>【伊藤忠】米GEとの再生可能エネルギー分野での
                 包括提携を発表
 [3]<トレンド・アイ>【石塚硝子】増配計画、来期以降も収益拡大期待、
                  太陽光での展開も
 [4]<トレンド・アイ>【ホソカワミクロン】受注が順調に回復、11年9
                      月期は営業増益期待
 [5]<ピックアップ> 【泉州電業】順調に業績回復、PBR0.3倍の株
                  価は評価不足
 [6]<ピックアップ> 【CIJ】ソフトウエア開発受託が回復の兆し、配
                 当狙いの買いに期待
 [7]<銘柄リサーチ> 【キングジム】配当狙いの買いに期待、好業績見通
                   しで年初来高値奪回も
 [8]<銘柄リサーチ> 【新興プラン】高田工のインドネシア事業を引き継
                   ぎ、海外事業の拡大図る
 [9]<銘柄リサーチ> 【オリンパス】乱高下、市場では誤発注との見方
 [10]注目株=【月島機】戻り第3波へ

 [11]増益長期化観測が浮上、大和証券CM企業業績見通し——主要300社、
   10年度45%増予想
 [12]【ファーストリテ】人気——既存店売上高が3カ月ぶりプラス
 [13]次の一手=【市光工】海外展開で14年ぶり営業益最高へ
 [14]自動車株が軒並み高——短期反発、信用買い残重し
 [15]視点=【グリー】東証1部へ——新興市場、次のスター銘柄は
 [16]【フリービット】急反発——iPad関連として脚光
 [17]IPO=【電算】地域密着のサービスを展開——情報処理、機器販売など
           (6月24日・東証2部上場)
 [18] 今日の特許フォーカス
   ■日ピラ工——優れたシール性を有して酸化性流体にも使用でき、量産に
          適するガスケットなど

   ■ユーシン精機——所望の動作モード設定が簡単なコントローラー装置を
            備えた成形品取り出し機


 ━━主な指標(3日)━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   日経平均        9914.19(+310.95)     
   TOPIX        890.64( +20.59)    
   東証一部出来高      19億6464万株
   東証一部 値上がり 1456銘柄  値下がり 138銘柄
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 [1] <ホットストック>千趣会——10年12月期は黒字回復、増配を計画
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 カタログ通販大手の千趣会(8165・100株)に投資妙味。連結PBR
0.5倍台、予想配当利回り2.4%水準と指標面に割安感があるうえ、最低投
資金額4万8000円前後と手掛けやすい。
 10年12月期連結業績は営業損益で21億円の黒字(前期24億500万円
の赤字)回復を見込む。年間配当も12円(前期6円)に増配する計画で、6月
の中間期末と12月期末の株主には買い物券の株主優待も付く。
 「現在、売上の5割を占めるのがネット通販。ネットを活用することでカタロ
グ制作にかかる費用を抑制できるメリットがある」(広報IR部)。衣料品取り
扱い量が大きいため、第1四半期(10年1−3月)は天候不順の影響でやや売
上が伸び悩んだが、それ以外はほぼ計画通りに推移。「当面、懸念すべき材料は
見当たらない」(同)。
 さらに、米アップル社が5月28日に発売した「iPad(アイパッド)」を
利用し、通販カタログで初となる電子カタログの無料配信サービスを開始する。
千趣会発行のカタログを、ページをめくるような操作で閲覧、気に入った商品を
購入できる。アイパッドの特徴である大画面や文字を拡大できるなどの機能を活
用し、これまでの紙カタログが持つ閲覧性や商品訴求を高める。アイパッド関連
としての切り口にも期待だ。
 3日終値は9円高の494円。(岩村信太郎)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=8165.T


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 [2] <ホットストック>伊藤忠——米GEとの再生可能エネルギー分野での
                  包括提携を発表
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 伊藤忠商事(8001・100株)は3日、再生可能エネルギー分野の投資に
関する米ゼネラル・エレクトリック(GE)との包括的な提携を発表した。
 両社は、これまでにも北米の発電事業分野で数件の共同取り組み実績があるが、
再生可能エネルギー分野での投資機会が世界的な規模で拡大していることから、
大型案件を対象とした投資パートナーとしての関係を強化する。
 業務提携後の具体的な案件として、2件の米国風力発電事業への共同出資に関
する協議を開始している。
 3日は反発。一時36円高の755円まで買われた。終値は30円高の749
円。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=8001.T


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 [3] <トレンド・アイ>石塚硝子——増配計画、来期以降も収益拡大期待、
                   太陽光での展開も
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 石塚硝子(5204)に注目したい。
 10年3月期連結営業利益は期初予想の12億5000万円に対して13億
5100万円(前期6億900万円の赤字)と前期に実施した生産体制の再構築
など体質改善効果から上方修正となった。
 11年3月期の同利益は14億円(前期比3.6%増)、配当は3円から4円
に増配する計画だが、引き続きコスト削減効果が継続、ガラス瓶、超軽量ペット
ボトルの需要拡大などから前期に続いて上方修正期待も高まりそう。
 来期以降も収益拡大が続こう。
 具体的には、ガラス容器で初の海外生産拠点である中国工場の立ち上げや、ペ
ットボトル・プリフォームをガラス瓶に続く第2の柱として、ペーパーパッケー
ジ(紙容器)を第3の柱として一段と育成、ニューガラス分野で抗菌剤・高強度
ガラスなどの新規製品を開発・事業化することで成長を目指すもの。
 大同特殊鋼(5471)と共同で集光型太陽光発電システム・光学部材開発で
手を結んでいることも材料視できよう。
 株価は4月22日に234円高値を付けたあとに調整してきたが、2月12日
安値180円接近から底入れの動きに入った。PBRは0.4倍台前後と割安感
も光る。
 3日終値は変わらずの189円。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=5204.T(石塚硝)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=5471.T(大同特鋼)


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 [4] <トレンド・アイ>ホソカワミクロン——受注が順調に回復、11年
                       9月期は営業増益期待
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 ホソカワミクロン(6277)をマークしたい。
 10年9月期連結営業利益は3億5000万円(前期比74.8%減)の見通
しだが、受注の回復から11年9月期には増益転換となりそう。
 3月中間期末の受注高は前年同期比15.2%増、受注残高は同5.6%増と
なった。粉体関連事業では二次電池向け需要が好調、プラスチック薄膜関連事業、
製菓関連事業とも海外で回復の動きが強まってきている。ナノテクノロジー分野
での展開も今後の期待材料だ。
 株価は4月28日に408円高値を付けたあとに下落したが、ここ5日移動平
均線を下支えに新たな上昇トレンドに入ってきた。PBRは0.7倍台と割安感
も。
 3日終値は2円高の330円。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=6277.T


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 [5] <ピックアップ>泉州電業——順調に業績回復、PBR0.3倍の
                  株価は評価不足
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 泉州電業(9824・東証2部・100株)に注目している。同社は電線卸大
手だが、電線メーカーと共同開発したFA用ケーブルなどオリジナル商品を持っ
ている。
 10年4月中間期連結業績は、売上高249億7300万円(前年同期比6.8
%増)、営業利益6億1000万円(同19.3%増)。四半期ベースでは、09
年10月期第3四半期をボトムに改善が進んでおり、10年10月期第1四半期
が売上高119億7700万円(同9.0%減)、営業利益2億3900万円(同
47.7%減)に対し、第2四半期では、売上高129億9600万円(同
27.1%増)、営業利益3億7100万円(同6.9倍)と増収増益に転じて
いる。
 売上高については、電線の材料である銅価格高に伴う電線価格の上昇という押
し上げ要因はあったものの、主力の機器用電線(FAケーブル)が着実に回復し
てきている。主要顧客である自動車関連業界向けはまだ回復途上であるが、半導
体・液晶関連業界向けが好調に推移している。また、利益については、製品ミッ
クスの悪化から粗利益率の低下はあるものの、販管費の抑制を続けており、着実
に改善している。
 なお、最終損益については、前年同期は役員退職慰労金(2億1300万円)
を特別損失に計上したことや、繰延税金資産の取り崩しによる法人税等調整額の
増加などから1億4800万円の赤字を計上したが、4月中間期では4億3200
万円の黒字に転じた。
 10年10月期連結業績は、5月27日に上方修正を発表済みだが、売上高
509億円(前期比14.0%増)、営業利益13億5000万円(同2.3倍)
を会社側では計画している。自動車関連業界向けの機器用電線の需要回復が待た
れるところだが、半導体・液晶関連業界向けの販売増加が引き続き期待されよう。
利益面では、経費の抑制は続くとみられるうえ、利益率の高い機器用電線の販売
拡大が押し上げ要因として期待され、順調な業績回復が続くと思われる。
 3日終値は38円高の920円。予想PER9倍台、PBRは0.3倍と低位
にあり、評価不足といえよう。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9824.T


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 [6] <ピックアップ>CIJ——ソフトウエア開発受託が回復の兆し、
                 配当狙いの買いに期待
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 CIJ(4826・100株)は堅調。4月30日に付けた年初来高値315
円に迫っている。同社は、横浜市西区に本社を構える独立系ソフトハウス。コン
ピューター言語の変換ソフトウエア「コンパイラ」で業界トップ。
 10年6月期予想の連結営業利益は前期比18.2%減の3億3000万円。
会社側は「(主力のソフトウエアの受託開発が)期首より開発案件の減少・延期
・規模が縮小していたが、第3四半期以降は回復の兆しにある」(経営企画部)
という。ただ、技術の高度化、システムの複雑化、短納期化に伴うコストアップ
が利益面を圧迫する見通し。
 もっとも、株価は5月27日に付けた直近安値284円を底に切り返し、業績
悪化予想を織り込み済みの展開で、戻り売りから押し目買いのタイミングを迎え
つつある。予想PERは30倍台と割高だが、PBRは0.7倍台と割安。予想
配当利回りは2.8%台と高く、25日の権利付き最終日に向けて、配当狙いの
買いも期待できそうだ。
 3日終値は1円安の309円。(田部正博)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=4826.T


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 [7] <銘柄リサーチ>キングジム——配当狙いの買いに期待、好業績見通し
                   で年初来高値奪回も
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 キングジム(7962・100株)は、25日移動平均線(718円)がサポ
ートし、上値を試す展開。10年6月期予想の配当利回りが1.9%台と高く、
15日の権利付き最終日に向けて、配当狙いの買いも期待できそうだ。
 同社は事務用品大手で、事務ファイル・事務バインダーではトップシェアを誇
る。08年に投入したデジタルメモ「ポメラ」がヒットするなど新機軸製品の売
上も好調に推移している。
 10年6月期予想の連結経常利益は前期比13.5%増の9億2000万円と
前期を底に回復を見込む。会社側は「第3四半期から法人を中心にファイルが回
復。4月の新年度に入って需要はさらに伸びている」(総務部)という。
 好調が続いている「ポメラ」は昨年12月に上位機種を、さらに今年3月9日
からは普及機も投入。また、都内に開設した初のアンテナショップ(雑貨・文具
の直営店)も堅調に推移。11年6月期も好調に推移する公算が大きく、4月26
日に付けた年初来高値738円を射程圏にとらえてきそうだ。
 3日終値は1円高の725円。(田部正博)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=7962.T


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 [8] <銘柄リサーチ>新興プラン——高田工のインドネシア事業を引き継ぎ、
                   海外事業の拡大図る
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 新興プランテック(6379・100株)は3日、高田工業所(1966・大
証2部・500株)からインドネシア事業および従業員を引き継いだと発表した。
 新興プランは11年3月期にスタートした3カ年中期計画の重点目標に「海外
事業の拡充」を掲げており、これに先立つ10年1月1日にはインドネシア子会
社の営業活動を再開している。今回、同国からの撤退を決定していた高田工から
事業を引き継ぐことで、同国での事業を拡大するための体制を整えると同時に、
日系進出企業を中心とした中国や東南アジアでのプラントメンテナンス・建設案
件への対応も進める。
 3日終値は10円高の819円。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=6379.T(新興プラン)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=1966.O(高田工)


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 [9] <銘柄リサーチ>オリンパス——乱高下、市場では誤発注との見方
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 オリンパス(7733・100株)が乱高下。朝方は堅調にスタートしたが、
一時32円安の2298円まで売られる場面があった。その後、買い戻しの注文
が入りカイ気配となり、一転して94円高の2424円まで切り返した。
 午前9時46分に「約7万株の売り注文が出た」(準大手証券)ようで、1秒
間で全株が成立した。「誤発注とみられるが、改めてアローヘッドの速さに驚い
た。注文執行時は慎重を期したい」(同)としていた。
 終値は71円高の2401円。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=7733.T


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 [10] 注目株=月島機——戻り第3波へ
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 業績、相場変動リズム、テーマ性と割安感——この3点からマークできるのが、
環境関連株の月島機械(6332)。チャート上も中期的には戻り第3波を指向
する“上げ潮”の波動だ。押し目をじっくり狙いたい。
 前3月期決算では営業キャッシュフローが97億円の黒字(前々期は41億円
の赤字)に改善。本業のもうけを表わす今期の連結営業利益は23億円(前期比
18%増)を見込んでいる。下水汚泥処理装置ビジネスを中国で本格的に展開す
る方針だ。
 2009年3月の401円から同年8月の682円までが戻り第1波で、要し
た期間は5カ月。そして、第2波は昨年11月安値から今年5月の729円高値
まで6カ月に及ぶ局面だ。5月13日に好決算を発表した翌日に高値を付けて
「材料出尽くし」になるあたり、一筋縄ではいかないように映るが、収益拡大を
バックにした循環的な中期上昇リズムは健在で、ごく目先の値動きにとらわれず、
この波に乗るところだろう。3割高の800円台が中期目標。
 PBR(株価純資産倍率)は3日現在、0.6倍台。割安感がある。26移動
平均週線をはっきり割って波動に陰りが出始める580円台が損切りラインだ。
(赤間憲明)

 投資指標
 保有期間    4カ月
 目標株価   800円
 損切りライン 580円
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=6332.T




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 [11] 増益長期化観測が浮上、大和証券CM企業業績見通し——主要300社、
    10年度45%増予想
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 増益確保の「長期化」観測が浮上している。
 3日、大和証券キャピタル・マーケッツは主要300社(銀行・保険を除く東
証1部上場の300社=「大和300」)を対象にした企業収益見通しを発表。
経常利益は2009年度(10年3月期)実績の20.4%増に続いて、10年
度(11年3月期)が45.8%増、11年度(12年3月期)は20.9%増
と連続大幅増益予想を打ち出した。10年度の増益率は前回(3月発表)の予測
を増額修正した。
 しかも、減収に終わった08−09年度とは異なり、10年度以降は増収に転
換。「トップライン(売上高)が増える効果に加え、引き続き企業がコストコン
トロール力を堅持しているため、高い増益率を確保する確度は高まっている」
(高品桂正・金融証券研究所汎アジア調査推進部副部長)と分析している。02
−07年度まで上場企業は6期連続増益を達成したが、大和証券CMでは「長期
連続増益への再挑戦が始まる」と指摘。アジア需要の取り込みもあって、現状は
増益確保の長期化に向けた「入り口」の段階との認識を示している。
 鉄鋼、機械、化学など幅広い業種でアジア向け汎用品の売上が順調に拡大。特
に機械は建機、ベアリング、ロボットなどを中心とするアジア向けの売上高が
10年度は29.1%増と前回予想の25.5%を上回る伸びを見込んでいる。
気になるユーロ安の収益面での影響だが、大和証券CMではユーロ当たり1円の
円高で経常利益は480億円の減益要因、という。しかし、トータルで「2兆円
近い今年度の経常利益予想から見て、ユーロ安の影響は限定的」(高品氏)とみ
ている。
 一方、新興企業を含む全112社で構成された「フロンティア企業」では、
10年度の経常増益率を若干下方修正。前回予想の24.0%増を23.2%増
に引き下げ、上方修正の流れがいったん途切れる格好だ。一部の個別企業の見通
し引き下げを全体で補い切れなかった。また、シクリカル回復とコスト削減効果
が前倒し傾向にあるのに対し、その後の伸長につながる新材料が見当たらないこ
とも課題とした。
 ただ、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の収益化など業績
は回復基調が続き「大きな流れには変化がない」(古島次郎・フロンティア企業
調査室長)。大和300に比べ業績回復は緩やかだが、11年度にはその差が縮
小する見込み。11年度の経常増益率は前回予想の14.3%増から16.2%
増に修正している。なお、個別企業では長谷川香料(4958・100株)やエ
フピコ(7947、主力大証1部・100株)など、地力ある企業の堅調さを再
確認したという。(赤間憲明、松尾 繁)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=4958.T(長谷川香)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=7947.O(エフピコ)


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 [12] ファーストリテが人気——既存店売上高が3カ月ぶりプラス
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 ファーストリテイリング(9983・100株)が人気化し、東証1部の値上
がり率上位に浮上。2日発表の衣料品専門店「ユニクロ」の5月国内既存店売上
高が、3カ月ぶりに前年を上回ったため好感された。既存店売上高が6カ月連続
で増収となったユナイテッドアローズ(=Uアローズ、7606・100株)も
買われた。
 国内ユニクロ事業の既存店売上高は前年同月と比べ3.1%増加した。3、4
月と2ケタの減収が続いたことで低迷していた株価が、増収転換の安心感から見
直された格好。最終週の土曜日・日曜日を含む記念セール「ユニクロ誕生感謝祭」
が売上を押し上げたほか、機能性インナーも好調に推移したようだ。
 ただ、昨年まで大幅な増収基調を維持していただけに、前年比で売上を伸ばし
にくくなってきているのも明らかだ。今8月期の既存店売上高は上期(昨年9月
−今年2月)が前年同期比13.1%増だったのに対し、下期は5月までの段階
で7.9%減。通期の会社前提は前期比7.2%増だが、昨年9月−今年5月の
累計は前年同期比6.8%増とやや下回る水準。
 一方、Uアローズは昨年12月以降、既存店売上高の増収が続いている。仕入
れ戦略の変更が奏功したほか、好調な通販部門も貢献。ファストリテと同日に発
表した5月の実績は前年同月比4.9%増。株価は3日続伸となった。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=9983.T(ファストリテ)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=7606.T(Uアローズ)


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 [13]次の一手=市光工——海外展開で14年ぶり営業益最高へ
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 市光工業(7244)の業績急回復に注目したい。同社は、自動車用ランプ、
ミラーなどの部品の開発、設計、製造、販売を行う専門メーカー。国内では、ラ
ンプ21%、ミラー26%と高い市場シェアを占めている。
 今3月期の連結営業利益について39億円(前期比6.8倍)と急回復を予想
している。この39億円は、1997年3月期の連結営業利益36億円を上回っ
て14年ぶりに過去最高益を更新する水準。
 同社は海外展開を積極化しており、既に6カ所の拠点を設けている。5月31
日に、スペインの大手自動車部品メーカー、フィコサ・インターナショナルと自
動車用ミラー事業での提携を発表しており、アジア市場を中心にグローバル展開
を強めていく方針だ。現在180円台の株価は、見直し余地が十分。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=7244.T


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 [14]  自動車株が軒並み高——短期反発、信用買い残重し
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 トヨタ自動車(7203・100株)、ホンダ(7267・100株)、日産
自動車(7201・100株)、いすゞ自動車(7202)など自動車株が軒並
み高となった。外国為替市場で、円が1ドル=92円台前半と円安推移となって
いることに加え、現地時間2日に発表された5月の米新車販売台数が、前年同月
比19.1%増の110万2899台と2カ月ぶりに100万台を回復したこと
が好感された。
 主な日本メーカーの前年同月比の増加率は、日産自24.1%、ホンダ19.1
%、トヨタ6.7%となった。ホンダ、日産自が20%前後の高い伸びを示した
半面、トヨタは販売促進策を継続したにもかかわらず小幅な伸びにとどまった。
 トヨタ、ホンダ、日産自の大手3社の株価は、全般相場の下落傾向もあり、い
ずれも年初来安値圏にあるため、短期的に小幅な戻りは期待できそうだ。ただ、
信用買い残が急増していることもあり、本格的な反転上昇には日柄が必要となり
そうだ。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=7203.T(トヨタ)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=7267.T(ホンダ)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=7201.T(日産自)


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 [15] 視点=グリー、東証1部へ——新興市場、次のスター銘柄は
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 1日、グリー(3632・M・100株)が東証1部への上場市場変更を発表
した。新興市場のスター銘柄がまた一つ、卒業する。

 マザーズ時価総額首位

 グリーはマザーズ市場トップとなる約3000億円の時価総額を誇り、新興市
場を代表する存在。業績は絶好調で高成長銘柄の代名詞ともなっていた。この6
月末までにSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)サイトオープン
化による新コンテンツ投入を行う予定。成長ピッチ加速への期待感が高まってお
り、株価は1部への市場変更発表前に実質上場来高値を更新していた。
 ここ数年の新興市場の低迷とリーマン・ショック後の企業の業績悪化で新興市
場から東証1部市場への市場変更、重複上場案件は大幅に減少していた。厳しい
状況下でも“昇格”する有力企業はあったが、上位市場でも存在感を示している
のはここ数年に限ればディー・エヌ・エー(=DeNA、2432・100株)
ぐらい。グリーは足元でも市場の評価は高まる一方。東証1部市場でも輝く存在
であり続けるだろう。
 スターが去ってしまう新興市場では今後、ポストグリー探しが活発化してこよ
う。ライブドアの上場廃止が決定した際やDeNAの卒業時にも同様の動きがみ
られた。物色の軸となり得る成長性と個人投資家以外も参戦できる流動性を持つ
必要がある。筆頭候補はグリーに次ぐ時価総額を誇り、仮想空間サービス「アメ
ーバピグ」を起爆剤とした再成長シナリオが魅力的なサイバーエージェント(4
751・M・1株)だが、楽天(4755・JQ・1株)やライブドアと同じ2
000年上場組に目新しさはない。成長性を失って久しいミクシィ(2121・
M・1株)やACCESS(4813・M・1株)の出番もなさそうだ。

 常識覆したスタートトゥ

 注目は衣料品Eコマース(電子商取引)ビジネスで飛躍中のスタートトゥデイ
(3092・M・1株)。「試着のできない衣料品はネット通販に向かない」と
言われてきた業界の常識を覆した企業で、ビームス(非上場)やユナイテッドア
ローズ(=Uアローズ、7606・100株)といった国内有力ブランドのほか、
ここにきて海外ブランドや高級ブランドもスタートトゥの販売力、物流システム
の強さに引かれているという。思いつきで付けたような社名や、元パンクバンド
で活躍した社長が率いていることなども、ベンチャー企業としてのイメージを強
くしている。ポストグリーの筆頭候補となっていきそうだ。
 非ネット株、マザーズ以外の市場まで視界を広げれば、高齢者専用マンション
で介護業界の先端を走るメッセージ(2400・JQ・1株)やネットブックや
タブレットパソコン向けコネクターで注目される第一精工(6640・JQ・
100株)あたりも昇格候補として有望そうだ。(小泉健太)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=3632.T(グリー)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=2432.T(DeNA)
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=4751.T(サイバー)

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 [16] フリービットが急反発——iPad関連として脚光
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 インターネット基盤技術を手掛けるフリービット(3843・M・1株)が急
反発。タブレットコンピューター「iPad(アイパッド)」関連銘柄として脚
光を浴びた。
 2日、「アイパッド」向けに、ネット経由でファイルの出し入れが可能なソフ
ト「サーバーズマンHD」と、専用の電子書籍作成システムの開発を発表した。
独自の仮想化技術を応用し、接続ケーブルや米アップル社のポータル(玄関)サ
イトを用いる必要がないクラウドコンピューティング関連のサービスとして差別
化する。「サーバーズマンHD」は無料の一般向けサービスを手始めに、有料の
法人向けカスタマイズ版も発売する予定。電子書籍作成システムは今4月期に4
億円の売上を見込んでいる。話題のテーマに沿った材料で株式市場の反応が大き
かった。
 同社株については中国と日本で次世代インターネット接続技術「IPv6」に
関連したシステムの販売を始めることが明らかになり、これを受けて5月31日
に株価が急騰。相次ぐ材料を素直に好感する動きが続いている。6月11日には
前期決算の発表と今期の戦略説明会を行う予定。
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=3843.T


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 [17] IPO=電算、地域密着のサービスを展開——情報処理、機器販売など
        (6月24日・東証2部上場)
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 電算(3640・東証2部・100株)は、6月24日に東証2部に上場する。
 ソフトウエア開発・システム提供サービスを軸に、情報処理・通信サービス、
システム機器販売などを手掛ける。地元密着型の経営で本社のある長野県と隣の
新潟県の2県向けの売上が77.9%(2009年3月期実績)を占める。また、
公共分野向けの売上比率も、68.9%(同)と高い。
 ソフトウエア開発・システム提供ではソフトウエアの受託開発、ソフトウエア
保守サービス、コンテンツ制作サービスと総合行政情報システム「Reams」
などのパッケージソフト販売を手掛ける。情報処理・通信サービスでは受託計算
処理・オンライン処理、データ入力業務のほかISP(インターネット・サービ
ス・プロバイダー)業務、インターネットデータセンター業務などを行う。
 公共分野は総合行政情報システムを中心に後期高齢者医療システム、財務会計
システムなどが主力。総合行政情報システムでは40年間にわたる地方公共団体
業務システムの開発・運用実績を持つ。産業分野ではリーストータルシステムや
販売管理システムを手掛け、産業別では医療・福祉、金融業、流通などが大きい。
 公共分野では後期高齢者医療制度システム、地図情報システム、地方税電子申
告システムなどの積極的な展開を行い、産業分野では製造業・リース業向けシス
テムの開発や医療機関向け事業での電子カルテに力を入れている。足元の業績は、
景気低迷を背景とした顧客のIT(情報技術)投資抑制の影響を受けている。


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 [18] 今日の特許フォーカス
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■日ピラ工——優れたシール性を有して酸化性流体にも使用でき、
       量産に適するガスケットなど

メカニカルシール大手の日本ピラー工業(6490)は、フッ素樹脂製品に強み。
膨張黒鉛製パッキンからの浸透漏れを防ぎ、高温、高湿下で良好な軸封機能を発
揮する装置(2010−107028)、優れたシール性を有して酸化性流体に
も使用でき、量産に適するガスケット(2010−106958)を提供する。
 定量性や定流量性などポンプ性能の低下を抑える、フッ素樹脂製のローリング
ダイヤフラムを備えたポンプ(2010−106675、東レエンジニアリング
と共同)や、耐引き抜き性と良好なシール性を両立しうる樹脂管継手(2010
−38263)も手掛ける。

 ( )内の数字は特許公開番号、年度—公開番号
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=6490.T


■ユーシン精機——所望の動作モード設定が簡単なコントローラー装置を備えた
         成形品取り出し機

 成形品取り出しロボット専業のユーシン精機(6482・100株)は、シス
テムソフト開発に注力。スプレー部を確実に取り出せ、射出成形機の成形サイク
ルを短くできる成形品取り出し装置(2009−291946、住友重機械と共
同)、成形品取り出し機の移動体の移動範囲を任意に決められ、移動体の位置決
め精度を高められるロバスト性の高い進退移動機構(2010−6017)を提
供する。
 所望の動作モードの設定が簡単にできるコントローラー装置を備えた成形品取
り出し機(2010−292066)や、転動体と軌道との間に発生する磨耗が
原因の振動の発生を抑える直動案内装置(2009−2475)も手掛ける。

 ( )内の数字は特許公開番号、年度—公開番号
http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/chart/?code=6482.T


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