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□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□2010年 6月 4日号□□
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□□□□□□□  日刊工業新聞社 Newsウエーブ21     □□□
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□□□         【機械・メカトロニクス】    □□□□□□□
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■□■——————————【今日のニュース】——————————■□■
【01】ヤマザキマザック、中国・広州に拠点
【02】日立建機、旧型ディーゼル搭載油圧ショベルを新興国に本格投入
【03】コマツ、ロシア北西部の建機工場稼働
【04】島津、本社工場に医用機器の新棟完成
【05】エヌアイシ、三協マテと共同技術開発に着手
【06】三菱重、12年めど発電用大型ガスタービンの生産能力増強
【07】大矢鋳造所、大型軸受保持器の月産能力を10倍の300個に増強
【08】リガルジョイント、流量・温度表示できるデジタルアナログメーター
【09】トプコン、ポジショニング分野で新興国での製販強化
【10】大気社、工事費用積算・購買システムを10年内に統合
【11】人育む/
   溶接接合工学振興会・野本敏治理事長「じっくり読書がアイデア生む!?」

【12】ちょっと訪問/クロゼン−品質・価格に意見反映
【13】リックス、ナノ粒子作成装置をレンタル−受託試験にも対応
【14】川重、産ロボ専用ソフト開発−システム提案に軸足
【15】富士機械製造、モジュール型汎用組み立て装置を発売
【16】ミヤコシ、プリンター内覧会開催
【17】日鍛工、レーザー加工機作業者の安全確保・安定稼働支援への講習会
【18】石川精器、0.5kgのハンドプレス機を発売
【19】プラスエンジ、1mの長尺加工が可能なセンタリングマシン発売
【20】住友電工、鋼旋削用刃先交換式チップ−寿命50%以上に
【21】荏原実業、協立の産機事業を買収
【22】THT、サイズ1/2に小型化した回転昇降装置を発売
【23】安川電機、3カ年中計−売上高3800億円へ
【24】経営ひと言/日本食品機械工業会・尾上昇会長「手をとりあって」
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—【01】———————————————————————————————
         ヤマザキマザック、中国・広州に拠点
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 ヤマザキマザックは3日、中国・広州市に営業拠点「広州テクノロジーセン
タ(TC)」を開設したと発表した。TCは31カ所目。自動車産業や電子・
電機産業が盛んな華南地域の営業・サポート体制を強化する。工作機械は常時
11台を展示する。スタッフは21人。

                         【No.04BAAA000914】

—【02】———————————————————————————————
   日立建機、旧型ディーゼル搭載油圧ショベルを新興国に本格投入
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 日立建機は耐久性に優れた旧型ディーゼルエンジンを搭載した油圧ショベル
を新興国向けに本格投入する。中国などの鉱山で使われている燃料は不純物が
多く、環境も厳しいことから第3次排ガス規制対応のエンジンでは故障しやす
い。このため2世代前の第1次排ガス規制対応エンジンを搭載し、粗悪な燃料
でも故障しにくく、容易にメンテナンスできるようにした。中国を皮切りにア
フリカ、中近東にも投入。初年度2000台の販売を見込む。

 日立建機は中国向けに第1次排ガス規制対応エンジンを搭載した重量30ト
ン級油圧ショベル「ZX300—3G」を投入した。7月をめどに同24トン、
同20トン級の旧型エンジン搭載モデルも投入する。

 第3次排ガス規制対応エンジンは電子制御が複数組み込まれるなど、不純物
が多い粗悪な燃料が故障の要因になりかねない。一方、第1次規制対応エンジ
ンは構造がシンプルで、粗悪な燃料を使用しても故障しにくい。中国の鉱山は
使用環境が厳しく、稼働時間も日本の2倍以上のため、メンテナンスが容易な
第1次規制対応エンジンの利点を生かせると判断した。

 中国以外にも第3次排ガス規制を導入していない南アフリカ共和国、中近東
など新興国向けに旧型エンジン搭載モデルを投入する。特に適正燃料の入手が
困難で、使用環境が厳しい鉱山向けに提案する。

                         【No.04BAAG000914】

—【03】———————————————————————————————
         コマツ、ロシア北西部の建機工場稼働
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 コマツは3日、ロシア北西部のヤロスラブリ州の建設機械工場が稼働したと
発表した。年産能力は油圧ショベル3000台、フォークリフト7000台。
ロシア向けは日本や中国から輸出していた。現地生産で物流コストや在庫削減、
サポート体制の強化を図る。

 油圧ショベルは本体重量40トン級からスタートし、同20トン級、同22
トン級、同30トン級を生産する。産業機械や鉱山機械、ガスパイプライン用
機械も生産する計画。敷地面積50万平方メートル、延べ床面積5万平方メー
トル。

                         【No.04BAAJ000914】

—【04】———————————————————————————————
         島津、本社工場に医用機器の新棟完成
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 島津製作所は3日、本社工場(京都市中京区)内に建設していた医用機器の
新工場棟が完成したと発表した。分散していた血管撮影システムやX線管球な
どの生産部門、研修センター、部品センター、品質保証部門などを集約した。
医用事業で組織や機能の連携を深め商品開発やサービスを効率化する。新工場
は4階建てで、延べ床面積は1万8350平方メートル。総投資額は約40億
円。

                         【No.04BAAK000914】

—【05】———————————————————————————————
        エヌアイシ、三協マテと共同技術開発に着手
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 エヌアイシ・オートテックは3日、三協マテリアル(富山県高岡市)と共同
技術開発に着手したと発表した。エヌアイシの構造用アルミニウムフレームの
自動設計や組み立て省力化のシステムを三協マテの製品づくりに活用し、市場
拡大を目指す。両社で市場調査を始めており、9月以降に事業を本格化する計
画。

 三協マテは三協・立山ホールディングスの100%子会社で、アルミ合金な
どの押出形材を手がける。今回の共同技術開発を通じ、エヌアイシでは自動車
や半導体、精密機械などに加え「オフィス家具や住宅関連製品など新しい市場
を獲得したい」(西川浩司社長)としている。

                         【No.04BAAL000914】

—【06】———————————————————————————————
    三菱重、12年めど発電用大型ガスタービンの生産能力増強
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 三菱重工業は3日に開いた事業説明会で、2012年にも発電用大型ガスタ
ービンの生産能力を増強する方針を明らかにした。佃嘉章原動機事業本部長は
「北米市場での需要を見ながら次の投資を考える」とし、日本と米国をあわせ
た生産能力を年36台から同50台に増やす考えを示した。

 同社は米ジョージア工場でガスタービン14台を組み立てる計画を進めてい
たが、08年秋以降の景気低迷を受けて凍結している。高砂製作所(兵庫県高
砂市)の現在の生産能力は36台。また従来機に比べ出力を1・5倍以上に高
めた「J形」を投入し、市場シェアを40%に引き上げるとした。

 さらに原子力関連の事業規模を4年前倒して6000億円に引き上げる計画
も明らかにした。08年に公表した長期ビジョンでは18年の達成を掲げてい
たが、14年に達成の見通し。米電力会社のドミニオン(バージニア州)から
3基目になる170万キロワット級の改良型加圧水型軽水炉(APWR)を受
注するなど海外受注が好調に推移していることを反映した。同事業の海外比率
は60%に高まる。

                         【No.04BAAM000914】

—【07】———————————————————————————————
   大矢鋳造所、大型軸受保持器の月産能力を10倍の300個に増強
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 【名古屋】大矢鋳造所(名古屋市中川区、大矢正明社長、052・351・
7211)は9月に直径1000ミリ—1500ミリメートルの大型軸受保持
器の月産能力を現在の10倍の300個に増強する。投資額は約4000万円。
既存の遠心鋳造機を改造し、量産体制を整えた。大型軸受は風力発電機や鉱山
採掘機械などに使われており、中国を中心に需要増が見込まれる。

 本社工場の既存の縦型遠心鋳造機4台のうち2台を3月に改造。量産できる
保持器の最大直径を従来の950ミリメートルから大型化した。受注に応じて
順次、金型も用意する。切削加工は既存設備で対応する。

 従来、直径1000ミリメートル以上の保持器は受注量が少なく、中子を使
った砂型鋳造で対応していた。遠心鋳造機を使えば、すが少なく鋳肌が滑らか
で、品質向上や切削時間の短縮が図れる。同社はNTN向け保持器の製造が主
力。

                         【No.04BAAN000914】

—【08】———————————————————————————————
  リガルジョイント、流量・温度表示できるデジタルアナログメーター
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 【厚木】リガルジョイント(相模原市南区、稲場久二男社長、042・75
6・7567)は流量と温度を表示できるデジタルアナログメーター「DAM」
を30日に発売する。流量センサーから離れた場所で数値を監視できる。アナ
ログ出力機能を持つ流量センサーすべてに対応するため汎用性が高い。価格は
3万6000円程度。初年度に売上高5500万円を目指す。

 流量センサーからの流量や温度のアナログ出力を取り込み、数値を表示する。
アナログ出力機能は流量センサーごとの設定が不要で、表示器やセンサーの交
換による誤差が少ない。警報値を2点で設定でき、異常値による機械の停止を
防止できる。サイズは幅48ミリ×高さ48ミリ×奥行き86・5ミリメート
ル。

 従来はパルス出力を元に表示していたが、主な顧客である半導体や液晶製造
装置メーカーの業績好調を受け、ラインアップを増やした。

                         【No.04BAAO000914】

—【09】———————————————————————————————
      トプコン、ポジショニング分野で新興国での製販強化
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 トプコンは全地球測位システム(GPS)を採用した測量機器などポジショ
ニング分野で、新興国での生産・販売体制を強化する。7月にも数億円を投じ、
中国・北京の生産拠点を増強する。生産品目を増やし、中国から新興国に輸出
する体制を整える。同時にアラブ首長国連邦やインドなどの販売拠点の人員を
増強する。これらを通じ、同分野の新興国での売上高を2010年3月期の1
87億円から13年3月期に315億円に引き上げる計画だ。

 中国生産拠点では光波を使って距離を測定するトータルステーションなどを
手がけている。新たにGPSを使った精密三次元測量機器などの主力商品を生
産品目に加える。日本から5—10人の技術者を派遣し、設備やラインの配置
など詳細を詰める。人員は現在、約100人だが、最大で300人体制を整え
る。

 新興国での販売体制も強化する。アラブ首長国連邦の事務所を11年にも販
売会社に格上げする。またインドの販売拠点に日本人を配置する計画。 さら
に米子会社のトプコン・ポジショニング・システムズがスペインの代理店のイ
ンランドジオホールディングを買収した。インランドジオは中東、アフリカ、
欧州市場にネットワークを築いており、これを生かす。

                         【No.04BAAP000914】

—【10】———————————————————————————————
     大気社、工事費用積算・購買システムを10年内に統合
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 大気社は空調設備工事事業で、海外拠点ごとに運用している工事費用積算・
購買システムを2010年内に統合する。海外市場の伸びに対応するため、原
価管理体制を整える。空調工事の利益率の向上のほか、15年にも日本で強制
適用が見込まれる国際会計基準(IFRS)に備える。業務管理システムも統
合する計画。総額数億円を投じる。

 システム統合に向けて共有サーバを用いた積算・購買の新システムを導入す
る。広域情報通信網(WAN)を通じ、日本、タイ、中国、台湾、シンガポー
ル、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムの世界9カ国の情報を
一元化する。

 低価格の機器の調達などにつなげて価格競争力を高める。統合後に現地社員
のシステム運用のためのトレーニングも実施する予定。

 11年以降、進ちょく管理や文書管理といった業務管理システムも統合する
計画。グローバルで業務プロセスの管理体制を強化し、サービス品質の向上に
つなげる。

 主要顧客である電機業界などの海外生産比率の高まりを受け、空調工事事業
の海外受注が増えると見ている。

 13年3月期の海外売上高は10年3月期実績比87・7%増の381億円
を目指す。現地空調工事会社との競争が激化していることもあり、新システム
の導入が必要と判断した。

                         【No.04BAAQ000914】

—【11】———————————————————————————————
 人育む/
  溶接接合工学振興会・野本敏治理事長「じっくり読書がアイデア生む!?」
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 「洞察力のある文章に出合えれば、世の中が明るくなる」とメディアに期待
するのは、溶接接合工学振興会(東京都品川区)理事長で東京大学名誉教授の
野本敏治さん。

 テレビ番組については「政治とカネの問題や日米関係は大事な話にもかかわ
らず表面ばかりをなでている」と批判。「取り上げるネタの変化が激しく、わ
れわれの生活がどうも落ち着かない」と顔を曇らす。

 ただ活字は別なようで「今年は国際読書年。若い研究者には新聞や雑誌をあ
る程度まとめて読むことをすすめたい」。じっくり活字に接して考えを整理し
てこそ、良いアイデアやヒントが生まれるといいたげだ。

                         【No.04BBAJ000513】

—【12】———————————————————————————————
       ちょっと訪問/クロゼン−品質・価格に意見反映
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 クロゼンは関東甲信越地方を中心にモーターや歯車など駆動・伝動機器の卸
販売を展開している。黒田準一社長は「精神誠意の正直な商売がモットー。お
客さんからも好評価をいただいている」と胸を張る。

 多数のメーカーから代理店や特約店の権利を得ており、「品質や価格などで
当社の意見を反映した製品を提供できる」(黒田社長)のが強み。産業機械は
プレス機のサーボ化など世代交代が進んでいるが「乗り遅れないよう、常に新
しい技術などの情報収集に努めている」(同)という。

 11年に設立60周年を迎えるために、キャンペーンや式典などさまざまな
記念事業を検討している。「できるだけ盛大にするためにも、今年頑張って収
益を確保したい」(同)と張り切っている。(さいたま)

 

 ▽社長=黒田準一氏▽所在地=埼玉県川口市本町3の6の25、048・2
22・1415▽資本金=6000万円▽売上高=非公開▽従業員=55人▽
設立=1951年(昭26)3月

                         【No.04BCAC000813】

—【13】———————————————————————————————
    リックス、ナノ粒子作成装置をレンタル−受託試験にも対応
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 【福岡】リックスは液滴を超音速で壁に衝突させてナノ粒子を作成する装置
のレンタルを8月に始める。ほかのナノ粒子製造法に比べ異物の混入がなく、
温度の上昇が少ないといった特徴を持っており、装置を貸し出して需要を開拓
する。料金は一日当たり5万—10万円で、医薬品や電子材料、電池材料、蛍
光材料向けにアピールする。

 ナノメートル(ナノは10億分の1)単位の粒子にしたい無機や有機の材料
を直径10マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の液滴の中に閉じ
込め、毎秒360メートルで壁に衝突させることで、液滴内の材料を粉砕する。
凝集しているナノ粒子をバラバラにほぐす解砕装置としても利用できるほか、
薬剤を添加することでナノ粒子を乳化できる。

 5月から約500万円で販売しているが、社内で装置をテストしたいユーザ
ーにレンタルし、受注に結びつける。受託試験についても一日当たり10万円
で対応する。実験では有機系医薬品素材で200ナノメートルの粉砕を実現。
直径30ナノメートルのチタン酸バリウムでは粒子を1個1個バラバラに解砕
できた。

                         【No.04BCAD000813】

—【14】———————————————————————————————
      川重、産ロボ専用ソフト開発−システム提案に軸足
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 川崎重工業は産業用ロボットの複雑な動作のプログラムを簡単に作成できる
専用ソフトウエアを開発し、中小型ロボットと組み合わせて2010年後半か
ら受注する。同社工場に約80台の多関節アームロボットを新規導入し、運用
ノウハウを蓄積してソフト開発に生かす。ロボット単体からソフトを含めたシ
ステムの提案に軸足を移す。11年3月期のロボット事業の売上高を前期比5
0%増に引き上げる。

 川崎重工業はシステム提案により、中堅・中小企業の導入につなげる。複雑
な工程でも簡易にプログラムを組めるソフトを用意し、導入時の技術的な負担
を軽減する。

 可搬重量3キログラム程度の小型から同80キログラム程度の中型までのロ
ボット、ビジョンセンサーやハンドなど周辺機器を組み合わせてシステムを構
築する。

 ソフトは部品類を上下にはめこんだり、金属を研磨したりといった特定の工
程に適した仕様にする。従来は顧客の要望に応じてソフトを開発していたが割
高になるため、標準化して価格を抑える。多様なワーク(加工対象物)にも対
応できるようにする。

 自動車、半導体以外の一般産業分野を開拓。同分野で前期比3倍以上の30
00台の受注を目指す。ロボット業界ではファナックや安川電機なども周辺機
器やソフトを組み合わせたシステム提案に力を入れている。

                         【No.04BCAF000813】

—【15】———————————————————————————————
      富士機械製造、モジュール型汎用組み立て装置を発売
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 【名古屋】富士機械製造はモジュール型の汎用自動組み立て装置「sFAB
(スマートファブ)」を11月に発売する。ベースマシンは4軸制御のロボッ
トアームで、ネジ締め装置などを追加して太陽光発電装置の大型パネルなどを
組み立てられる。価格は700万—800万円。

 ベースマシンにパーツ搬送用チャックや加工用吐出装置(ディスペンサー)
などを追加できる。組み立てる製品や生産量に合わせ、自由に追加したり、取
り外したりできる。生産量の増減や生産品目の変更に柔軟に対応する。最大1
00ミリ×100ミリ×100ミリメートルまでの部品を組み立てられる。

                         【No.04BCAG000813】

—【16】———————————————————————————————
          ミヤコシ、プリンター内覧会開催
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 【千葉】ミヤコシ(千葉県習志野市、宮腰巌社長、047・493・385
4)は同社のテクノセンター(千葉県八千代市)で、新製品の内覧会を開いた。
4日まで開催する。簡易インクジェットシステム「ミヤコシ・ハイブリッド・
インクジェット」を初公開した。フルカラーインクジェットプリンター「MJ
P20F」など5機種を実演する。実演時間は10時、13時、15時半の3
回で、1回2時間程度。参加無料。

                         【No.04BCAH000813】

—【17】———————————————————————————————
  日鍛工、レーザー加工機作業者の安全確保・安定稼働支援への講習会
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 日本鍛圧機械工業会(日鍛工)はレーザー加工機の取扱作業者の安全確保や
安定稼働を支援するための安全講習会を7月に開く。レーザー加工機メーカー
の団体が安全講習会を行うのは初めてという。環境を整備し、普及・拡大に弾
みを付ける。

 講習会は7月23日10時半—16時半に東京都港区の機械振興会館で開く。
講師はアマダやトルンプ(横浜市緑区)など各社の部課長が務める。顧客企業
の作業者が対象で、定員は90人。受講料は3000円(テキスト代、昼食代
などを含む)。

 日鍛工は08年にレーザー・プラズマ専門部会(岡本満夫部会長=アマダ社
長)を発足し、レーザー加工機の普及に向けた取り組みを強化しており、同講
習会もこの一環。テキスト(A4判、約100ページ)は加工機の基本構成や
安全管理、具体的な事故事例などを体系的にまとめた。

                         【No.04BCAI000813】

—【18】———————————————————————————————
       石川精器、0.5kgのハンドプレス機を発売
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 石川精器(東京都大田区、石川洋一社長、03・3735・2231)は超
ミニハンドプレス機「アミュージー」を発売した。構成部品点数を減らして同
社のハンドプレス機で最軽量の0・5キログラムにした。ストロークは10ミ
リメートルで、加圧能力は最大50キログラム。価格は3万9500円。初年
度に50台の販売を目指す。

 小型・軽量のため運搬が容易。医療機器の先端部分の開発用や組み立て用に
導入を提案する。

                         【No.04BCAJ000813】

—【19】———————————————————————————————
   プラスエンジ、1mの長尺加工が可能なセンタリングマシン発売
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 【浜松】プラスエンジニアリング(静岡県磐田市、田原肇社長、0538・
38・3521)は長さ1000ミリメートルまでの長尺加工が可能なセンタ
リングマシン「PCMー1000」を発売した。クランプバイスが加工対象物
(ワーク)をつかみ、ワーク仮置台から自動で取り込んで加工する独自機構を
採用した。安全で、作業性が高い。価格は約1400万円。クランクシャフト
など自動車部品加工向けを中心に年間10台の販売を見込む。

 クランプバイスの幅を数値制御(NC)プログラムで自動調整する。ワーク
が長くなると、調整する幅も広がりコスト高になるため、二つの幅の狭い同期
ユニットを搭載した。クランプ位置から加工面までの距離も短く調整できるた
め、ビビリのない高精度の加工ができる。

 フライスカッターの中心にセンタードリルを取り付け、一つの主軸で端面加
工とセンター穴加工ができる。同社従来機は600ミリメートルまでの対応だ
った。

                         【No.04BCAK000813】

—【20】———————————————————————————————
     住友電工、鋼旋削用刃先交換式チップ−寿命50%以上に
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 住友電気工業は高速加工に適した鋼旋削用刃先交換式チップ「エースコート
AC810P」を15日に発売する。化学気相成長(CVD)による被膜を自
社従来品に比べ45%厚くして耐摩耗・耐熱性を高め、同50%以上の長寿命
化を実現した。自動車の足回り、エンジン関連の部品を、高速・高効率に旋削
加工する需要を開拓する。価格は標準品が770円。初年度に売上高2億50
00万円、3年後に同10億円を目指す。

 CVD膜は高強度・高密着性のアルミナ層と、超微細ではげにくい炭窒化チ
タン層で生成した。膜厚は16マイクロメートル(マイクロは100万分の1)
と、同5マイクロメートル拡大した。刃先の端には強度を高める表面処理も施
した。これらの新技術により、切粉が当たって摩耗しやすい個所の消耗を抑え、
長寿命化した。

 エースコートシリーズでは断続的な旋削に適したチップ、連続旋削から部分
的な断続旋削まで対応する汎用チップを展開している。連続・高速旋削用の8
10Pの追加により、同シリーズをフルラインアップした。

                         【No.04BCAL000813】

—【21】———————————————————————————————
          荏原実業、協立の産機事業を買収
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 荏原実業は3日、2009年10月に民事再生法を申請した協立(東京都千
代田区)の産業機械販売事業を買収すると発表した。荏原実業子会社のトリニ
タス(同中央区)が7月初めに協立の空気圧縮機やロボットの営業権を引き継
ぐ。荏原実業は工場向け機械の品ぞろえを拡充し、産業機械事業を強化する。
買収額は調整中としている。

 トリニタスは協立の事業の受け皿として4月に設立。協立の全従業員23人
と全国5カ所の営業拠点を引き継ぐ。協立の機械のほか、荏原実業の送風機や
ポンプも販売する。荏原実業の機器は空調工事業者や食品工場向けが中心。一
方、協立は半導体など大型工場向けが多い。営業で補完関係を築き、11年1
2月期に売上高20億円を目指す。

 協立は機械販売のほか、据え付け工事や保守も手がける。09年3月期は売
上高57億円、経常利益1億円。

                         【No.04BCAM000813】

—【22】———————————————————————————————
     THT、サイズ1/2に小型化した回転昇降装置を発売
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 【立川】THT(東京都八王子市、菱山孝雄社長、042・686・086
6)はサイズを従来品の2分の1に小型化した回転昇降装置「Zθユニット」
を開発し、受注を始めた。フライス盤のテーブルに設置して微細加工できる。
価格は60万円。年間60台の販売を目指す。

 サイズは188ミリメートル角、高さ126ミリメートルで、ステージの回
転と昇降機能を持つ。回転方向の分解能は0・45ミリ度で位置決め精度は0
・1度。昇降方向の分解能は1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)
で位置決め精度が10マイクロメートル。

 剛性が高く、工作機械に取り付けて粗削りと高精度の割り出し加工を連続し
て行える。加工物を設置し直した時のバラつきをなくせる。クリーンルームの
小型化ニーズがある半導体・食品などの搬送検査ラインへの採用も狙う。

                         【No.04BCAN000813】

—【23】———————————————————————————————
       安川電機、3カ年中計−売上高3800億円へ
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 安川電機は3日、2013年3月期に売上高3800億円(10年3月期は
2247億円)、経常利益380億円(同60億円の赤字)を目指す中期経営
計画を策定したと発表した。全世界でインバーターやロボットのシェアを伸ば
すのに加え、太陽光発電システムや風力発電機用の部品など新規事業で収益を
拡大する。08年3月期の過去最高の経常利益352億円を超える水準を狙う。
海外売上比率は10年3月期実績に48%だったが、13年3月期は57%に
上げる。

 事業別売上高はサーボやインバーターなどモーションコントロールが10年
3月期比86%増の1950億円、ロボットが同84%増の1050億円、プ
ラント関連のシステムエンジニアリングが同33%増の550億円、情報シス
テムが同30%増の200億円を目指す。利益はモーションコントロールの営
業利益を13年3月期に240億円(10年3月期は31億円の赤字)に伸ば
す。サーボやインバーターの中国生産を本格化するほか、インドなど新興国市
場も開拓する計画。

 13年3月期の売上高3800億円のうち新規事業は300億円。風力発電
機用の部品や太陽電池向けパワーコンディショナーなど環境関連が150億円、
ロボットの新規分野開拓で80億円、メカトロニクスソリューションで70億
円を見込む。

                         【No.04BCAO000813】

—【24】———————————————————————————————
   経営ひと言/日本食品機械工業会・尾上昇会長「手をとりあって」
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 「8日に開幕する『国際食品工業展(FOOMA JAPAN)』は出展者
が前回を上回った。期待している」と相好を崩すのは日本食品機械工業会会長
の尾上昇さん。

 東京ビッグサイトの2館を使っていたが、景気低迷もあって「慎重に見極め、
東館での開催に絞った」。このため小間数は減ったが、「出展社はキャンセル
待ちが出るほどだった」という。

 今回は超微細食品素材の製造や安全評価に関する講演会なども開く。「経済
環境が厳しい時こそ各社が手をとりあって次代の産業発展と繁栄を勝ち取りた
い」と、新機軸で業界の変革をアピールする。

                         【No.04BAAD000914】

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